故人の銀行口座が凍結されないリスクとは?(in 岡山)
口座が凍結されないと、キャッシュカードの暗証番号を知っている相続人にキャッシュカードを持ち出されてATMでお金を引き出されてしまうことがあります。
司法書士 錦織 祐貴
司法書士 錦織 祐貴

故人の銀行口座が凍結されないリスクとは?(in 岡山)

 

A子さん

A子さん

 

人が亡くなったら、その人の預金口座は必ず凍結されるの?

 

預貯金者が亡くなったからといって、その預貯金者の口座がすぐに凍結されるとは限りません。

 

なぜなら、銀行は、預貯金者が亡くなったことを把握できていないからです。

 

銀行は、預貯金者の死亡を把握すれば、口座を凍結します。

 

通常は、相続人からの通知で、預貯金者の死亡を把握しますが、新聞のお悔やみ欄などで死亡を把握することもあります。

口座が凍結されない場合のリスク

口座が凍結されない場合、どのようなリスクがあるでしょうか?

 

考えられるリスクとしては、勝手に口座からお金を引き出されてしまうことです。

 

もし、相続人の中に放蕩息子がいたとします。
その放蕩息子が故人のキャッシュカードの暗証番号を知っていれば、キャッシュカードを持ち出してATMでお金を引き出すことが可能です。

 

例えば、ゆうちょ銀行に300万円入っていれば、ゆうちょ銀行のATMの引き出し限度額は1日あたり50万円なので、6日で全額引きだされてしまいます。

口座が凍結された場合の家賃の支払

故人の口座が凍結されてしまった場合、毎月引落になるもの(家賃など)は口座から引落しされなくなるので、引落口座の変更が必要になります。
(賃借人が亡くなった場合の手続きはこちら

 

引落口座変更が完了するまでの家賃は、管理会社に連絡して直接振り込みます。

 

水道光熱費は、引落口座変更が完了するまで納付書が送られてくるので、コンビニや銀行で支払います。

 

    口座が凍結されないと、キャッシュカードの暗証番号を知っている相続人にキャッシュカードを持ち出されてATMでお金を引き出されてしまうことがある

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。