親子が交通事故で同時に亡くなり、死亡の前後が分からない場合、相続はどうなるのでしょうか。同時死亡の推定の仕組みと、兄弟姉妹が相続人になる理由を図解で分かりやすく解説します。
前回の記事では、親子が交通事故で同時に亡くなった場合、同時死亡の推定が適用されることで、父の弟など、本来は相続しないはずの人が相続人になるケースがあることを解説しました。
では、「父の弟に相続させないようにする方法」はないのでしょうか。
実は、民法上のルールや遺言、代襲相続を活用すれば、相続結果を変えることが可能です。
この記事では、父の弟が相続人になるのを防ぐための3つの具体的な方法を、
の順で、話そうと思います。
民法では、法律の表現として「みなす」と「推定する」の2種類があります。
一見同じように見えますが、意味は大きく異なります。
今回のケースの『同時死亡の推定』は後者にあたるため、反証を挙げて推定を打ち破ることができます。
例えば、
ことを証明できれば、同時死亡の推定は覆せます。
その場合、父の遺産はまず母と長男が相続し、その後、母は長男の遺産を相続するため、父の弟が父の遺産を取得することはありません。

もし長男に孫がいる場合は、父の遺産は、母と長男の代わりに孫が相続します。
このように、長男の代わりに孫が相続することを「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」と言います。
※「相続開始以前」には、同時死亡の場合も含まれるため、今回の事故のケースでも代襲相続が適用されます。
父が生前に、遺言で「母に全財産を相続させる」と記していれば、父の遺産はすべて母が相続することになり、父の弟が相続することはありません。